このページでは、毎月の主な流星群の紹介や観測のためのガイドを掲載しています。
第65回「四日市流星会議の案内、申込書等は「流星会議」のページにあります。
ペルセウス群の極大期の1時間ごとの太陽黄経を、1日ごとの表の下に入れました。
2025年8月13日 午前2時の北東~南東の空 ペルセウス流星群の輻射点位置
(Stella Theater Lite による)
8月の流星群ガイド
8月は流星観測には絶好の月です。合宿などにはぜひ流星観測を計画してみてください。
<8月上旬の流星群>
7月下旬から8月初めにかけて南の空から出現するのは、7月の本欄でも紹介した「sδみずがめ座群」(342、-16;中速)、そして「αやぎ座群」(306、-9;遅速)です。8月1日が上弦の月ですので夜半後には観測条件がよくなっていきます。そんな中で次に述べるペルセウス群が少しずつ増加していきます。
<8月中旬の流星群>
8月といえば、三大流星群の中でも最も華々しい出現を見せる「ペルセウス座流星群」です。7月の中旬ごろから出現が確認され、1か月半近く活動するという点からも特別な流星群です。「ペルセウス座流星群」は、8月13日午前5時頃が通常の極大(太陽黄経140.0度)となります。そのときの輻射点は(47°、+58°)です。13日2時の星空は上の図を参照してください。今年は9日が満月ですので、観測条件はあまりよくありません。極大前後も月は南東から南の空にありますので、観測するときに月が目に入らない北の方を視野にするといいでしょう。それでも、天気さえよければ多くの流星が見られますので、どんな観測をするか計画を立ててください。
輻射点がしっかり上るのは夜空が暗くなってからで、それから明け方まで観測ができます。極大日にとらわれず。10日~15日頃は、たくさんの流星がみられます。ぜひ人工光の少ない透明度のよい場所へ出かけるなどして、流星観測を楽しんでいただければと思います。ただ、観測地に移動の際は交通事故などに十分注意をして屋外の活動を満喫してください。
太陽や月の出入り、南中、月齢などを調べるには、「各地のこよみ」(国立天文台)のサイトが便利です。https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/
8月の月齢8月1日(金)上弦、9日(土) 満月、16日(土)下弦、
23日(土)新月、31日(日)上弦
8月のこよみ 8月7日(木)立秋(太陽黄経135°)、
23日(土)処暑(太陽黄経150°)
*輻射点とは、流星がある星座の決まったあたりから四方八方に飛び出すように見える点のこと。実際には点でなく、少し面積があります。その星座の名前をとって〇〇流星群と呼びます。
流星や流星群についての用語の説明は、次のボタンをクリックしてください。
(図はStera Theater Liteを使用)
<会員のみなさんへ>
・天文回報8月号は「会員の部屋」にあります。
通常会員の方もカラーで大きく見られます。
・住所やメールアドレスを変更される方は、早めに
事務局までおねがいします。
・年度途中の会員種別変更はできません。
・初心者用に[スマホで流星眼視計数観測]を
作成、使ってみてご意見をください。
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≪マスコミの皆様へ≫
日本流星研究会への連絡は「お問い合わせ」のページを通してお願いします。素早い対応は難しいかもしれませんが、Web担当より連絡をさせていただきます。
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『日本流星研究会』は、流星天文学の普及と観測・研究の実践、そして会員相互の親睦を図ることを目的とした任意団体で、プロの流星研究者と多くのアマチュア流星愛好家によって組織・運営されています。創立50周年を迎えました。本会への入会を考えてみえる方は、下のボタンをクリックしてください。
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・<掲示板>に書き込みをお願いします。
・時間や出現位置など詳しい情報をお持ちの方は、掲示板のページ内の「日本流星研究会火球報告ボタン」や、<リンク集>の中にある「日本火球ネットワーク」へお願いします。
8月のその他の群の活動
「はくちょう座流星群」は、ペルセ群が低調になったころにゆっくり飛ぶ姿が見られます。
8/18頃の輻射点は(286,+59)あたり、ちょうどデネブとベガを2つの頂点とする正三角形の北側の頂点のあたりとなります。時に末端で爆発するものが見られるという幸運に恵まれることもあります。TV観測からは、輻射点が2か所あることが報告されています(天文回報№925 p.6 2019年-8月)。ただ、実際に見られる数はそれほど多くありません。
本欄の担当子のTV観測からは、ηエリダヌス群(45、-12)、βうお群(346、+1)、υくじら群(39、-3)が8月にはずいぶん出現していました。
<8月下旬の流星群>
下旬になって活発になるという群は、残念ながらほとんどありません。ごくまれに「ぎょしゃ座流星群」が8月末~9月初めに突発的な活動をすることがあります。輻射点は、(91,+39)あたりです。
流星観測を始めてみよう
今年から流星を見るだけでなく観測をしてみたいという方には、「リンク集」の中にふさわしいHPを紹介しています。下のボタンからどうぞ!
・ 流星の部屋 (内山茂男氏)・・・・・・・眼視観測
・流星電波観測国際プロジェクト(小川 宏氏)・電波
・HRO流星電波観測の速報(杉本弘文氏)・・・・電波
・TV観測:UFOCapture情報交換web(SonotaCo氏)
・望遠鏡観測分科会(殿村泰弘氏)・・・・・・望遠鏡
詳しい眼視観測の方法や報告の用紙などは、「日本流星研究会」のページに観測支援のタブがあり、その中に[眼視観測マニュアル]がありますので、ぜひご活用ください。
(タイトルの流星写真は天文回報2016年5月号表紙 撮影 井上 弘行 氏)
<Last update 2025.8.1>
2024年の12月ふたご座流星群の出現状況 日本流星研究会
天文回報№992(2025-3月号)より
・眼視観測報告より
2024年のふたご座流星群は、極大期がほぼ満月にあたり、最微光星が良くない条件下での観測となりました。13/14日の一晩の観測の平均値としてZHR=約70の出現が捉えられました。
・電波観測報告より
2024年ふたご座流星群の推定ピークは、太陽黄経λ?=262°.03(12月14日6:30)頃と,過去10年平均値(λ?=262°.15)より少し早くピークを迎えました。推定ピーク値は、過去10年平均値AL=4.5に対し、Activity
Level(AL)=6.5と推定され、過去最大の値でした。国内では、ピークの頃のロングエコー数が、過去5年平均と比較すると若干多めに推移しました。特に日本時間で14日は多くなりました。
・TV観測報告より
単点観測による1台のカメラで1夜あたりの撮影流星数からは極大が2024年12月11/12~14/15日にあるようにみえる。TV観測の修正していない生データなのでこれ以上絞り込むことができない。GEMの出現数は、極大を過ぎると激減している。(個人で最も多かったのは、13/14日の354個(総流星数399個)であった)
同時流星は、2024年11月20日~12月16日(UT)の間に1,262個が得られた。この得られた同時流星を軌道計算し、まとめた。同時流星の輻射点、軌道などは昨年のものとほぼ同じで、変化がみられなかった。GEMは活発な出現が続いている。
天文回報№997(2025年8月号)を発行。クリックすると拡大して見られます。
日本流星研究会の会員の方は、下のボタンをクリックして会員の部屋に入ると回報のPDF版をダウンロードすることができます。
皆さんのご意見や観測報告、回報の感想、写真やイラストなどお送りください。次の8月号の締め切りは、7月10日(木)です。
太陽黄経は、日本標準時0時の値、日の出入りは東経135度に近い明石市の時刻です(緯度:35° 経度:N135°)
経度1度東へ行くと日の出・入りは、約4分早くなります。西は反対です。もちろん、緯度、標高によっても少し変わります。 <国立天文台HPより J.2000.0>
日付 太陽黄経 日の出 入り
8月 1日 128.3109 5:10 19:02
8月 2日 129.2676 5:11 19:01
8月 3日 130.2244 5:11 19:01
8月 4日 131.1815 5:12 19:00
8月 5日 132.1387 5:13 18:59
8月 6日 133.0961 5:14 18:58
8月 7日 134.0538 5:14 18:57
8月 8日 135.0117 5:15 18:56
8月 9日 135.9698 5:16 18:55
8月10日 136.9282 5:17 18:54
8月11日 137.8870 5:17 18:53
8月12日 138.8460 5:18 18:52
8月13日 139.8054 5:19 18:50
8月14日 140.7652 5:20 18:49
8月15日 141.7254 5:20 18:48
8月16日 142.6861 5:21 18:47
8月17日 143.6471 5:22 18:46
8月18日 144.6086 5:23 18:45
8月19日 145.5706 5:23 18:43
8月20日 146.5330 5:24 18:42
8月21日 147.4958 5:25 18:41
8月22日 148.4590 5:26 18:40
8月23日 149.4227 5:26 18:39
8月24日 150.3868 5:27 18:37
8月25日 151.3512 5:28 18:36
8月26日 152.3161 5:28 18:35
8月27日 153.2813 5:29 18:33
8月28日 154.2469 5:30 18:32
8月29日 155.2129 5:31 18:31
8月30日 156.1792 5:31 18:29
8月31日 157.1459 5:32 18:28
ペルセ群極大期の1時間ごとの値
2025/8/12 22:00 139.725471
2025/8/12 23:00 139.765454
2025/8/13 0:00 139.805437
2025/8/13 1:00 139.845421
2025/8/13 2:00 139.885406
2025/8/13 3:00 139.925391
2025/8/13 4:00 139.965377
2025/8/13 5:00 140.005364
2025/8/13 6:00 140.045351
2025/8/13 7:00 140.085339
2025/8/13 8:00 140.125328
2025/8/13 9:00 140.165317
2025/8/13 10:00 140.205307
2025/8/13 22:00 140.685242
2025/8/13 23:00 140.725241
2025/8/14 0:00 140.765241
2025/8/14 1:00 140.805241
2025/8/14 2:00 140.845242
2025/8/14 3:00 140.885244
2025/8/14 4:00 140.925247
2025/8/14 5:00 140.96525
2025/8/14 6:00 141.005254
2025/8/14 7:00 141.045259
2025/8/14 8:00 141.085264
2025/8/14 9:00 141.12527
1例目:7月2日朝に発見火球が目撃された時間帯に外で何かがぶつかったような音を聞き、夜が明けてから玄関のすぐ側の廊下に石が1つ落ちているのを見つけたということです。その日の夜のニュースで隕石の可能性があると知って翌朝、他にもないか探したところ、中庭でもう1つを見つけたそうです。
2例目: 発見地から約1km離れた船橋市内で発見されました。7月22日(水)にアパートの屋根瓦が割れているのが発見され、その修理の際に割れた瓦と一緒に近くの地面に破片が落ちていたといいます。(左写真)
お願いと注意
建物の屋根や壁から大きな音を聞いた場合 や 屋根や壁、ガレージなどに新しい破損が発生している場合には周辺に見慣れぬ石が無いか見ていただけるとありがたいです。*わざわざこの地区に出かけて探すようなことはおやめいただきたいと思います。
もし、隕石らしきものを発見した場合には 地域の博物館・科学館など、あるいは日本流星研究会またはSonotaCo Network(admin@sonotaco.jp)に連絡するようにお願いします。 日本流星研究会へは、このHPの「お問い合わせ」ページからご連絡をいただけるとありがたいです。もし、隕石の写真がとれましたら、HP担当の鈴木の以下のメールアドレスに添付ファイルでいただけるとありがたいです。 (ssshatle@nifty.com)
なお、捜索の際、私有地に許可なく入り込んだりそこから持ち出したり、交通妨害や迷惑行為などをしないようにしてください。また、コロナ禍の時期に不特定多数が集中することをさけるため、SNSヘの公開やマスコミなどへの直接連絡は、おやめいただくようにお願いします。拾われたものは、正式に鑑定して隕石と証明されなければ価値がありません。また、直接手を触れずにビニル袋や白紙などで包み取るようにしてください。なお、この項の内容は、SonotaCOネットワークより提供を受けています。ありがとうございました。 (地図はクリックすると拡大表示されます)
NMS会員の皆様には、今回のことについていろいろお考えがあるのではないかと思います。「会員の部屋」⇒「特集ページ」に過去の隕石関係掲載記事を近日中にまとめていきます。ご意見などは、回報に投稿をお願いします。