このページでは、毎月の主な流星群の紹介や観測のためのガイドを掲載しています。
日ごとの太陽黄経の下にηみずがめ群の極大期の1時間ごとの値も掲載
2025年6月10日 午前3時40分の東空 おひつじ座流星群の輻射点位置
(Stella Theater Lite による)
6月の流星群ガイド
6月というと梅雨の時期で観測はムリ・・・といわれるのですが、意外に観測ができる日があります。日本は広いので、あなたの地方だけ晴天であれば、その時に活動していた流星群は、あなたしか見られなかったということも起こります。ぜひ梅雨の晴れ間があれば観測をしてみてください。
6月の流星群というと、まず挙げられるのは「おひつじ座流星群」です。極大は6月8日頃、そのころの輻射点は(α=44°δ=+24°)です。上の図を参照ください。年間でも活発に活動する流星群の1つなのですが、この群を目で見ることはほとんどできません。夜間には輻射点は地平線下にあり、明け方近くになってやっと地平線から上がってくるので、光学的な観測は非常に難しい群なのです。この群の観測に最適なのは、電波観測です。昼間でも雨でも曇りでも観測ができます。(電波観測については、リンク集の中の「流星電波観測国際プロジェクト(小川 宏氏)」や「HRO流星電波観測の速報(杉本弘文氏)」の中の観測方法の部分をお読みください。)
6月の月の状況 6月3日(火)上弦、11日(水)満月、
19日(木)下弦、25日(水) 新月
6月の暦象 6月5日(木)芒種(太陽黄経75°)、
21日(土)夏至(太陽黄経90°)
*輻射点とは、流星がある星座の決まったあたりから四方八方に飛び出すように見える点のこと。実際には点でなく、少し面積があります。その星座の名前をとって〇〇流星群と呼びます。
流星や流星群についての用語の説明は、次のボタンをクリックしてください。
(図はStera Theater Liteを使用)
<会員のみなさんへ>
・天文回報6月号は「会員の部屋」にあります。
郵送された6月号、メール連絡をお待ちください。
・住所やメールアドレスを変更される方は、早めに
事務局までおねがいします。
・年度途中の会員種別変更はできません。
・初心者用に[スマホで流星眼視計数観測]を
作成、使ってみてご意見をください。
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≪マスコミの皆様へ≫
日本流星研究会への連絡は「お問い合わせ」のページを通してお願いします。素早い対応は難しいかもしれませんが、Web担当より連絡をさせていただきます。
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『日本流星研究会』は、流星天文学の普及と観測・研究の実践、そして会員相互の親睦を図ることを目的とした任意団体で、プロの流星研究者と多くのアマチュア流星愛好家によって組織・運営されています。創立50周年を迎えました。本会への入会を考えてみえる方は、下のボタンをクリックしてください。
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・<掲示板>に書き込みをお願いします。
・時間や出現位置など詳しい情報をお持ちの方は、掲示板のページ内の「日本流星研究会火球報告ボタン」や、<リンク集>の中にある「日本火球ネットワーク」へお願いします。
6月のその他の群の活動
光学観測の対象としては、中旬に活動する「6月こと座流星群」(輻射点は、280°+35°あたり)。もう1つは6月前半に活動する「さそり座ω流星群」です。この群は、黄道群といわれ、さそり座からいて座あたりに広く存在している流星群の代表です。この欄の担当者の昨年のTV観測からは出現数は少なく、最も多かったのは、φうお群(15,+24)、そして、わし座アルタイルの南(300°,-5°)辺りから出現するわし座群でした。
ジャコビニ流星群などと同様に、彗星が通過後の出現で有名になったのは「ポン・ウインネッケ群」(うしかい群)です。1998年6月27日にHR200ほどの突発的な出現、2004年6月23日にはHR40ほどでした。下旬の晴れた日には、うしかい座北部からの流星に注目してください。
詳細な流星観測の方法につきましては、このHPの「日本流星研究会」のページの中に「流星眼視記録観測マニュアル」がありますので、ぜひそちらをご覧ください。
流星観測を始めてみよう
今年から流星を見るだけでなく観測をしてみたいという方には、「リンク集」の中にふさわしいHPを紹介しています。下のボタンからどうぞ!
・ 流星の部屋 (内山茂男氏)・・・・・・・眼視観測
・流星電波観測国際プロジェクト(小川 宏氏)・電波
・HRO流星電波観測の速報(杉本弘文氏)・・・・電波
・TV観測:UFOCapture情報交換web(SonotaCo氏)
・望遠鏡観測分科会(殿村泰弘氏)・・・・・・望遠鏡
詳しい眼視観測の方法や報告の用紙などは、「日本流星研究会」のページに観測支援のタブがあり、その中に[眼視観測マニュアル]がありますので、ぜひご活用ください。
(タイトルの流星写真は天文回報2016年5月号表紙 撮影 井上 弘行 氏)
<Last update 2025.5.23>
2024年の12月ふたご座流星群の出現状況 日本流星研究会
天文回報№992(2025-3月号)より
・眼視観測報告より
2024年のふたご座流星群は、極大期がほぼ満月にあたり、最微光星が良くない条件下での観測となりました。13/14日の一晩の観測の平均値としてZHR=約70の出現が捉えられました。
・電波観測報告より
2024年ふたご座流星群の推定ピークは、太陽黄経λ?=262°.03(12月14日6:30)頃と,過去10年平均値(λ?=262°.15)より少し早くピークを迎えました。推定ピーク値は、過去10年平均値AL=4.5に対し、Activity
Level(AL)=6.5と推定され、過去最大の値でした。国内では、ピークの頃のロングエコー数が、過去5年平均と比較すると若干多めに推移しました。特に日本時間で14日は多くなりました。
・TV観測報告より
単点観測による1台のカメラで1夜あたりの撮影流星数からは極大が2024年12月11/12~14/15日にあるようにみえる。TV観測の修正していない生データなのでこれ以上絞り込むことができない。GEMの出現数は、極大を過ぎると激減している。(個人で最も多かったのは、13/14日の354個(総流星数399個)であった)
同時流星は、2024年11月20日~12月16日(UT)の間に1,262個が得られた。この得られた同時流星を軌道計算し、まとめた。同時流星の輻射点、軌道などは昨年のものとほぼ同じで、変化がみられなかった。GEMは活発な出現が続いている。
天文回報№995(2025年6月号)を発行。クリックすると拡大して見られます。
日本流星研究会の会員の方は、下のボタンをクリックして会員の部屋に入ると回報のPDF版をダウンロードすることができます。
皆さんのご意見や観測報告、回報の感想、写真やイラストなどお送りください。次の7月号の締め切りは、6月10日(火)です。
太陽黄経は、日本標準時0時の値、日の出入りは東経135度に近い明石市の時刻です(緯度:35° 経度:N135°)
経度1度東へ行くと日の出・入りは、約4分早くなります。西は反対です。もちろん、緯度、標高によっても少し変わります。 <国立天文台HPより J.2000.0>
日付 太陽黄経 日の出 入り
6月 1日 70.0619 4:48 19:08
6月 2日 71.0206 4:48 19:08
6月 3日 71.9789 4:48 19:09
6月 4日 72.9368 4:47 19:10
6月 5日 73.8945 4:47 19:10
6月 6日 74.8518 4:47 19:11
6月 7日 75.8087 4:47 19:11
6月 8日 76.7654 4:47 19:12
6月 9日 77.7218 4:47 19:12
6月10日 78.6779 4:46 19:13
6月11日 79.6337 4:46 19:13
6月12日 80.5894 4:46 19:13
6月13日 81.5448 4:46 19:14
6月14日 82.5001 4:46 19:14
6月15日 83.4552 4:46 19:15
6月16日 84.4102 4:47 19:15
6月17日 85.3650 4:47 19:15
6月18日 86.3198 4:47 19:16
6月19日 87.2745 4:47 19:16
6月20日 88.2292 4:47 19:16
6月21日 89.1837 4:47 19:16
6月22日 90.1383 4:48 19:16
6月23日 91.0928 4:48 19:17
6月24日 92.0472 4:48 19:17
6月25日 93.0016 4:48 19:17
6月26日 93.9559 4:49 19:17
6月27日 94.9101 4:49 19:17
6月28日 95.8642 4:49 19:17
6月29日 96.8182 4:50 19:17
6月30日 97.7721 4:50 19:17
1例目:7月2日朝に発見火球が目撃された時間帯に外で何かがぶつかったような音を聞き、夜が明けてから玄関のすぐ側の廊下に石が1つ落ちているのを見つけたということです。その日の夜のニュースで隕石の可能性があると知って翌朝、他にもないか探したところ、中庭でもう1つを見つけたそうです。
2例目: 発見地から約1km離れた船橋市内で発見されました。7月22日(水)にアパートの屋根瓦が割れているのが発見され、その修理の際に割れた瓦と一緒に近くの地面に破片が落ちていたといいます。(左写真)
お願いと注意
建物の屋根や壁から大きな音を聞いた場合 や 屋根や壁、ガレージなどに新しい破損が発生している場合には周辺に見慣れぬ石が無いか見ていただけるとありがたいです。*わざわざこの地区に出かけて探すようなことはおやめいただきたいと思います。
もし、隕石らしきものを発見した場合には 地域の博物館・科学館など、あるいは日本流星研究会またはSonotaCo Network(admin@sonotaco.jp)に連絡するようにお願いします。 日本流星研究会へは、このHPの「お問い合わせ」ページからご連絡をいただけるとありがたいです。もし、隕石の写真がとれましたら、HP担当の鈴木の以下のメールアドレスに添付ファイルでいただけるとありがたいです。 (ssshatle@nifty.com)
なお、捜索の際、私有地に許可なく入り込んだりそこから持ち出したり、交通妨害や迷惑行為などをしないようにしてください。また、コロナ禍の時期に不特定多数が集中することをさけるため、SNSヘの公開やマスコミなどへの直接連絡は、おやめいただくようにお願いします。拾われたものは、正式に鑑定して隕石と証明されなければ価値がありません。また、直接手を触れずにビニル袋や白紙などで包み取るようにしてください。なお、この項の内容は、SonotaCOネットワークより提供を受けています。ありがとうございました。 (地図はクリックすると拡大表示されます)
NMS会員の皆様には、今回のことについていろいろお考えがあるのではないかと思います。「会員の部屋」⇒「特集ページ」に過去の隕石関係掲載記事を近日中にまとめていきます。ご意見などは、回報に投稿をお願いします。