このページでは、毎月の主な流星群の紹介や観測のためのガイドを掲載しています。
1月の流星群ガイド
新年おめでとうございます。今年はへび年です。へび座流星群というのは2,3月頃にありますのでそこで紹介します。1月は、1年で最も寒い時期です。防寒に十分配慮をして流星観測を楽しんでください。
さて1年の最初に活動するのが、「しぶんぎ座流星群」です。四分儀座は、今は存在しない星座名ですが、輻射点の近くに分かりやすい星座や恒星がなく、昔そこにあった四分儀座に輻射点があるということでジャコビニ流星群などと共にユニークな命名になったようです。(1月りゅう座〇群なんて何か分からない名称はいやですね)この群は出現する期間が短く、極大の数時間しか活発に活動しないという特徴があります。しかも暗い流星が多いので、条件が良くないと見られる数は激減します。今年の極大は、4日6時頃(太陽黄経283.4度)です。輻射点は(α=230°δ=+49°)ですが、最初に書いたように分かりにくいです。北斗七星のひしゃくの柄を下に伸ばしたあたり、下の図の丸のあたりです。(図は1月4日午前2時頃)輻射点が地平線から昇ってくるのは0時頃で、明け方に向かって輻射点は上がっていきます。4日は月齢4で、月は21時頃には西に沈んでいますので、まったく影響がありません。天気さえよければ多数の流星を見ることができるでしょう。
*輻射点とは、流星がある星座の決まったあたりから四方八方に飛び出すように見える点のこと。実際には点でなく、少し面積があります。その星座の名前をとって〇〇流星群と呼びます。
流星や流星群についての用語の説明は、次のボタンをクリックしてください。
(図はStera Theater Liteを使用)
月の様子
1/1(水)新月、1/17(火)上弦、1/14(火)満月、1/22(水)下弦
1月の略歴等
1/5小寒(太陽黄経285°)、1/20大寒(太陽黄経300°)
<会員のみなさんへ>
・天文回報1月号は「会員の部屋」にあります。
・2025年会費は12月末までにおねがいします。
通常会員およびWeb会員の2制度とさせていただいております。PC,タブレットなどで読めない方以外は、なるべくWeb会員でお願いします。
・年度途中の会員種別変更はできませんので、この更新期に通常会員の方はぜひWeb会員に変更を。
・初心者用に[スマホで流星眼視計数観測]を
作成、使ってみてご意見をください。
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≪マスコミの皆様へ≫
日本流星研究会への連絡は「お問い合わせ」のページを通してお願いします。素早い対応は難しいかもしれませんが、Web担当より連絡をさせていただきます。
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『日本流星研究会』は、流星天文学の普及と観測・研究の実践、そして会員相互の親睦を図ることを目的とした任意団体で、プロの流星研究者と多くのアマチュア流星愛好家によって組織・運営されています。創立50周年を迎えました。本会への入会を考えてみえる方は、下のボタンをクリックしてください。
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・時間や出現位置など詳しい情報をお持ちの方は、掲示板のページ内の「日本流星研究会火球報告ボタン」や、<リンク集>の中にある「日本火球ネットワーク」へお願いします。
その他の1月の流星群
1月にコンスタントに活動しているのは、「かみのけ座流星群」です。月はじめにはしし座のデネボラの北(α=173°δ=+24°)あたりに輻射点がありますが、1月20日頃には、デネボラの東、(α=189°δ=+17°)あたりに移動します。出現数も少なく高速で暗い流星が多いので、空の良いところでチャレンジしてください。
本欄担当子のTV観測で、この数年よく観測されているのが、おとめ座π流星群(極大期の輻射点:α=179°、δ=+9°)です。特に1月末から2月前半に多く捉えることができました。その他、かに座δ流星群(極大期の輻射点:α=130°、δ=+20°)、うみへび座α流星群(同:α=139,δ=-8°)が中旬頃を中心に活動します。月の影響がありますが、チャレンジしてみてください。
流星観測を始めてみよう
今年から流星を見るだけでなく観測をしてみたいという方には、「リンク集」の中にふさわしいHPを紹介しています。下のボタンからどうぞ!
・ 流星の部屋 (内山茂男氏)・・・・・・・眼視観測
・流星電波観測国際プロジェクト(小川 宏氏)・電波
・HRO流星電波観測の速報(杉本弘文氏)・・・・電波
・TV観測:UFOCapture情報交換web(SonotaCo氏)
・望遠鏡観測分科会(殿村泰弘氏)・・・・・・望遠鏡
詳しい眼視観測の方法や報告の用紙などは、「日本流星研究会」のページに観測支援のタブがあり、その中に[眼視観測マニュアル]がありますので、ぜひご活用ください。
(タイトルの流星写真は天文回報2016年5月号表紙 撮影 井上 弘行 氏)
<Last update 2025.1.3>
2024年の8月ペルセウス座流星群の出現状況 日本流星研究会
眼視観測部門報告No.816より
今年は、極大前から極大期にかけて月の条件が良く、多くの観測が集まりました。極大が日本時間で8月12/13日の夜の時間帯に予想されたため注目されましたが、この夜の19人の観測の平均値では、HR=約27,ZHR=約65と、ペルセウス座流星群としてはやや低調な値でした。また、1時間ごとの観測結果の集計では、ピーク時刻は明確ではありませんでした。
TV観測部門報告No.364より
9名の方から報告があり、ペルセウス座流星群の出現のピークは2024年8月12~13日UTでした。ペルセ群の同時流星は、2024年7月21日~8月27日(UT)の間に1,497個が得られ、ここから、同群の輻射点や軌道などを決定しました。その結果は、昨年とは著しい違いはありませんでした。
しぶんぎ群極大期の1時間ごとの太陽黄経
年月日 時刻 太陽黄経(°)
1月3日 17:00 282.849049
1月3日 18:00 282.891529
1月3日 19:00 282.934008
1月3日 20:00 282.976488
1月3日 21:00 283.018967
1月3日 22:00 283.061446
1月3日 23:00 283.103925
1月4日 0:00 283.146404
1月4日 1:00 283.188882
1月4日 2:00 283.231361
1月4日 3:00 283.273839
1月4日 4:00 283.316318
1月4日 5:00 283.358796
1月4日 6:00 283.401274
1月4日 7:00 283.443752
1月4日 8:00 283.486230
1月4日 9:00 283.528708
1月4日 10:00 283.571185
1月4日 11:00 283.613663
1月4日 12:00 283.656140
1月4日 13:00 283.698617
1月4日 14:00 283.741094
1月4日 15:00 283.783571
1月4日 16:00 283.826048
1月4日 17:00 283.868525
1月4日 18:00 283.911001
1月4日 19:00 283.953478
1月4日 20:00 283.995954
1月4日 21:00 284.038430
1月4日 22:00 284.080906
1月4日 23:00 284.123382
1月5日 0:00 284.165857
1月5日 1:00 284.208333
1月5日 2:00 284.250808
1月5日 3:00 284.293283
1月5日 4:00 284.335758
1月5日 5:00 284.378233
1月5日 6:00 284.420708
天文回報№990(2025年1月号)を発行。クリックすると拡大して見られます。
日本流星研究会の会員の方は、下のボタンをクリックして会員の部屋に入ると回報のPDF版をダウンロードすることができます。
皆さんのご意見や観測報告、回報の感想、写真やイラストなどお送りください。次の2月号の締め切りは、1月10日(金)です。
太陽黄経は、日本標準時0時の値、日の出入りは東経135度に近い明石市の時刻です(緯度:35° 経度:N135°)
経度1度東へ行くと日の出・入りは、約4分早くなります。西は反対です。もちろん、緯度、標高によっても少し変わります。 <国立天文台HPより J.2000.0>
日付 太陽黄経 日の出 入り
1月 1日 280.0878 7:07 17:00
1月 2日 281.1073 7:07 17:01
1月 3日 282.1269 7:07 17:02
1月 4日 283.1464 7:07 17:03
1月 5日 284.1659 7:07 17:03
1月 6日 285.1852 7:08 17:04
1月 7日 286.2045 7:08 17:05
1月 8日 287.2236 7:08 17:06
1月 9日 288.2426 7:08 17:07
1月10日 289.2615 7:07 17:08
1月11日 290.2802 7:07 17:09
1月12日 291.2988 7:07 17:10
1月13日 292.3172 7:07 17:10
1月14日 293.3356 7:07 17:11
1月15日 294.3538 7:07 17:12
1月16日 295.3719 7:06 17:13
1月17日 296.3899 7:06 17:14
1月18日 297.4079 7:06 17:15
1月19日 298.4257 7:05 17:16
1月20日 299.4434 7:05 17:17
1月21日 300.4611 7:05 17:18
1月22日 301.4786 7:04 17:19
1月23日 302.4960 7:04 17:20
1月24日 303.5133 7:03 17:21
1月25日 304.5304 7:03 17:22
1月26日 305.5474 7:02 17:23
1月27日 306.5642 7:02 17:24
1月28日 307.5809 7:01 17:25
1月29日 308.5973 7:00 17:26
1月30日 309.6135 7:00 17:27
1月31日 310.6294 6:59 17:28
1例目:7月2日朝に発見火球が目撃された時間帯に外で何かがぶつかったような音を聞き、夜が明けてから玄関のすぐ側の廊下に石が1つ落ちているのを見つけたということです。その日の夜のニュースで隕石の可能性があると知って翌朝、他にもないか探したところ、中庭でもう1つを見つけたそうです。
2例目: 発見地から約1km離れた船橋市内で発見されました。7月22日(水)にアパートの屋根瓦が割れているのが発見され、その修理の際に割れた瓦と一緒に近くの地面に破片が落ちていたといいます。(左写真)
お願いと注意
建物の屋根や壁から大きな音を聞いた場合 や 屋根や壁、ガレージなどに新しい破損が発生している場合には周辺に見慣れぬ石が無いか見ていただけるとありがたいです。*わざわざこの地区に出かけて探すようなことはおやめいただきたいと思います。
もし、隕石らしきものを発見した場合には 地域の博物館・科学館など、あるいは日本流星研究会またはSonotaCo Network(admin@sonotaco.jp)に連絡するようにお願いします。 日本流星研究会へは、このHPの「お問い合わせ」ページからご連絡をいただけるとありがたいです。もし、隕石の写真がとれましたら、HP担当の鈴木の以下のメールアドレスに添付ファイルでいただけるとありがたいです。 (ssshatle@nifty.com)
なお、捜索の際、私有地に許可なく入り込んだりそこから持ち出したり、交通妨害や迷惑行為などをしないようにしてください。また、コロナ禍の時期に不特定多数が集中することをさけるため、SNSヘの公開やマスコミなどへの直接連絡は、おやめいただくようにお願いします。拾われたものは、正式に鑑定して隕石と証明されなければ価値がありません。また、直接手を触れずにビニル袋や白紙などで包み取るようにしてください。なお、この項の内容は、SonotaCOネットワークより提供を受けています。ありがとうございました。 (地図はクリックすると拡大表示されます)
NMS会員の皆様には、今回のことについていろいろお考えがあるのではないかと思います。「会員の部屋」⇒「特集ページ」に過去の隕石関係掲載記事を近日中にまとめていきます。ご意見などは、回報に投稿をお願いします。