このページでは、毎月の主な流星群の紹介や観測のためのガイドを掲載しています。
12月の流星群ガイド
北西の冷たい風が吹く頃です。防寒対策をしっかりして観測してください。12月のメインは、1年で最も出現数の多い「ふたご座流星群」です。12月に入る頃から出現がみられ、徐々に増えていきます。今年の最も多く見られる日(極大日)は13日頃です。12日夜から13日明け方、そして13日夜から14日明け方、この両日は、同じくらいの出現でしょう。
輻射点*は、下の図(20:30頃の東空;クリックすると拡大します)のようにふたご座の2つの1等星の1つ、カストルの近くです。カストルは少し暗い方の星です。
残念ながら、今年は15日が満月です。月は、日の暮れと共に東の空から昇ってきて、その後、頭の上を通過します。そんなこともあって、一晩中月による影響が大きいのが残念です。月が何かの影に入る場所を探すとか、月を覆うウチワのようなものを用意して直接目に入らないようにして観測をするなどの工夫をしてみてください。
この群は、夕方から夜明け前まで一晩中の観測が可能ですが、日付が変わってからは、東の空を見ると月が西空に移動していて見やすいでしょう。
*輻射点とは、流星がある星座の決まったあたりから四方八方に飛び出すように見える点のこと。実際には点でなく、少し面積があります。その星座の名前をとって〇〇流星群と呼びます。
流星や流星群についての用語の説明は、次のボタンをクリックしてください。
1年の最後の主要群に挙げられるのが「こぐま座流星群」です。毎年コンスタントな活動はしない群ですが、火球を含む突発的な出現をすることがありますので、観測は欠かせません。極大は23日頃、輻射点は(α:220°、δ:+75)下図のようにこぐま座のβ星のあたりです。
(図はStera Theater Liteを使用)
12月の月齢
12月1日(日)新月、9日(月)上弦、15日(日)満月、23日(月)下弦
12月の略歴等
12/7(土)大雪(太陽黄経255°)、12/23(月)冬至(太陽黄経270°)
<会員のみなさんへ>
・天文回報12月号は「会員の部屋」にあります。
・2025年会費を10月1日より受け付けています。
通常会員およびWeb会員の2制度とさせていただいております。PC,タブレットなどで読めない方以外は、なるべくWeb会員でお願いします。
・年度途中の会員種別変更はできませんので、この更新期に通常会員の方はぜひWeb会員に変更を。
・初心者用に[スマホで流星眼視計数観測]を
作成、使ってみてご意見をください。
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≪マスコミの皆様へ≫
日本流星研究会への連絡は「お問い合わせ」のページを通してお願いします。素早い対応は難しいかもしれませんが、Web担当より連絡をさせていただきます。
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『日本流星研究会』は、流星天文学の普及と観測・研究の実践、そして会員相互の親睦を図ることを目的とした任意団体で、プロの流星研究者と多くのアマチュア流星愛好家によって組織・運営されています。創立50周年を迎えました。本会への入会を考えてみえる方は、下のボタンをクリックしてください。
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・<掲示板>に書き込みをお願いします。
・時間や出現位置など詳しい情報をお持ちの方は、掲示板のページ内の「日本流星研究会火球報告ボタン」や、<リンク集>の中にある「日本火球ネットワーク」へお願いします。
その他の12月の流星群
ふたご群と同じような時期に活動するのが「こじし座流星群」です。この群は昔からよく観測されております。輻射点は10日頃(α:150°、δ:+35°)、20日頃(α=160°δ=+30°)というように移動していきますので、群判定には注意が必要です。なお、この群が年末ごろから、輻射点がかみのけ座に移動していくことから、まとめて「かみのけ座群」としていることがありますが、別の群として考えるのが分かりやすいかと思います。
月初めには、11月後半から出現し昔からNMSの会員に観測されているχオリオン群(12/3:α=93°δ=+15°、11月オリオン群とも呼ばれる)、また、ふたご群の近くで同じような時期に活動するいっかくじゅう群(12/10:α=100°、δ=+8°)などにも注目して見てください。本欄担当子のTV観測からは、上旬のうみへび群(α=123°δ=+3°)が顕著でした。これらを含め小流星群にも注目してください。
流星観測を始めてみよう
今年から流星を見るだけでなく観測をしてみたいという方には、「リンク集」の中にふさわしいHPを紹介しています。下のボタンからどうぞ!
・ 流星の部屋 (内山茂男氏)・・・・・・・眼視観測
・流星電波観測国際プロジェクト(小川 宏氏)・電波
・HRO流星電波観測の速報(杉本弘文氏)・・・・電波
・TV観測:UFOCapture情報交換web(SonotaCo氏)
・望遠鏡観測分科会(殿村泰弘氏)・・・・・・望遠鏡
詳しい眼視観測の方法や報告の用紙などは、「日本流星研究会」のページに観測支援のタブがあり、その中に[眼視観測マニュアル]がありますので、ぜひご活用ください。
(タイトルの流星写真は天文回報2016年5月号表紙 撮影 井上 弘行 氏)
<Last update 2024.11.22>
2024年の8月ペルセウス座流星群の出現状況 日本流星研究会
眼視観測部門報告No.816より
今年は、極大前から極大期にかけて月の条件が良く、多くの観測が集まりました。極大が日本時間で8月12/13日の夜の時間帯に予想されたため注目されましたが、この夜の19人の観測の平均値では、HR=約27,ZHR=約65と、ペルセウス座流星群としてはやや低調な値でした。また、1時間ごとの観測結果の集計では、ピーク時刻は明確ではありませんでした。
TV観測部門報告No.364より
9名の方から報告があり、ペルセウス座流星群の出現のピークは2024年8月12~13日UTでした。ペルセ群の同時流星は、2024年7月21日~8月27日(UT)の間に1,497個が得られ、ここから、同群の輻射点や軌道などを決定しました。その結果は、昨年とは著しい違いはありませんでした。
天文回報№989(2024年12月号)を発行。クリックすると拡大して見られます。
日本流星研究会の会員の方は、下のボタンをクリックして会員の部屋に入ると回報のPDF版をダウンロードすることができます。
皆さんのご意見や観測報告、回報の感想、写真やイラストなどお送りください。次の1月号の締め切りは、12月10日(火)です。
太陽黄経は、日本標準時0時の値、日の出入りは東経135度に近い明石市の時刻です(緯度:35° 経度:N135°)
経度1度東へ行くと日の出・入りは、約4分早くなります。西は反対です。もちろん、緯度、標高によっても少し変わります。 <国立天文台HPより J.2000.0>
日付 太陽黄経 日の出 入り
12月 1日 248.5580 6:49 16:49
12月 2日 249.5720 6:49 16:49
12月 3日 250.5862 6:50 16:49
12月 4日 251.6007 6:51 16:49
12月 5日 252.6155 6:52 16:49
12月 6日 253.6306 6:53 16:49
12月 7日 254.6459 6:54 16:49
12月 8日 255.6613 6:54 16:49
12月 9日 256.6770 6:55 16:49
12月10日 257.6928 6:56 16:50
12月11日 258.7089 6:57 16:50
12月12日 259.7250 6:57 16:50
12月13日 260.7414 6:58 16:50
12月14日 261.7579 6:59 16:50
12月15日 262.7745 7:00 16:51
12月16日 263.7914 7:00 16:51
12月17日 264.8085 7:01 16:51
12月18日 265.8258 7:01 16:52
12月19日 266.8433 7:02 16:52
12月20日 267.8610 7:02 16:53
12月21日 268.8789 7:03 16:53
12月22日 269.8971 7:03 16:54
12月23日 270.9154 7:04 16:54
12月24日 271.9340 7:04 16:55
12月25日 272.9527 7:05 16:55
12月26日 273.9716 7:05 16:56
12月27日 274.9907 7:06 16:57
12月28日 276.0099 7:06 16:57
12月29日 277.0293 7:06 16:58
12月30日 278.0487 7:06 16:59
12月31日 279.0682 7:07 16:59
ふたご群 極大期の1時間ごとの太陽黄経
年月日 時刻 黄経(°)
12月12日 18:00 260.4873
12月12日 19:00 260.5296
12月12日 20:00 260.5720
12月12日 21:00 260.6143
12月12日 22:00 260.6567
12月12日 23:00 260.6990
12月13日 0:00 260.7414
12月13日 1:00 260.7837
12月13日 2:00 260.8261
12月13日 3:00 260.8684
12月13日 4:00 260.9108
12月13日 5:00 260.9531
12月13日 6:00 260.9955
12月13日 7:00 261.0378
12月13日 8:00 261.0802
12月13日 9:00 261.1225
12月13日 10:00 261.1649
12月13日 11:00 261.2072
12月13日 12:00 261.2496
12月13日 13:00 261.2919
12月13日 14:00 261.3343
12月13日 15:00 261.3767
12月13日 16:00 261.4190
12月13日 17:00 261.4614
12月13日 18:00 261.5037
12月13日 19:00 261.5461
12月13日 20:00 261.5884
12月13日 21:00 261.6308
12月13日 22:00 261.6731
12月13日 23:00 261.7155
12月14日 0:00 261.7579
12月14日 1:00 261.8002
12月14日 2:00 261.8426
12月14日 3:00 261.8849
12月14日 4:00 261.9273
12月14日 5:00 261.9697
12月14日 6:00 262.0120
12月14日 7:00 262.0544
12月14日 8:00 262.0967
12月14日 9:00 262.1391
12月14日 10:00 262.1815
12月14日 11:00 262.2238
12月14日 12:00 262.2662
12月14日 13:00 262.3085
12月14日 14:00 262.3509
12月14日 15:00 262.3933
12月14日 16:00 262.4356
12月14日 17:00 262.4780
12月14日 18:00 262.5204
12月14日 19:00 262.5627
12月14日 20:00 262.6051
12月14日 21:00 262.6474
12月14日 22:00 262.6898
12月14日 23:00 262.7322
1例目:7月2日朝に発見火球が目撃された時間帯に外で何かがぶつかったような音を聞き、夜が明けてから玄関のすぐ側の廊下に石が1つ落ちているのを見つけたということです。その日の夜のニュースで隕石の可能性があると知って翌朝、他にもないか探したところ、中庭でもう1つを見つけたそうです。
2例目: 発見地から約1km離れた船橋市内で発見されました。7月22日(水)にアパートの屋根瓦が割れているのが発見され、その修理の際に割れた瓦と一緒に近くの地面に破片が落ちていたといいます。(左写真)
お願いと注意
建物の屋根や壁から大きな音を聞いた場合 や 屋根や壁、ガレージなどに新しい破損が発生している場合には周辺に見慣れぬ石が無いか見ていただけるとありがたいです。*わざわざこの地区に出かけて探すようなことはおやめいただきたいと思います。
もし、隕石らしきものを発見した場合には 地域の博物館・科学館など、あるいは日本流星研究会またはSonotaCo Network(admin@sonotaco.jp)に連絡するようにお願いします。 日本流星研究会へは、このHPの「お問い合わせ」ページからご連絡をいただけるとありがたいです。もし、隕石の写真がとれましたら、HP担当の鈴木の以下のメールアドレスに添付ファイルでいただけるとありがたいです。 (ssshatle@nifty.com)
なお、捜索の際、私有地に許可なく入り込んだりそこから持ち出したり、交通妨害や迷惑行為などをしないようにしてください。また、コロナ禍の時期に不特定多数が集中することをさけるため、SNSヘの公開やマスコミなどへの直接連絡は、おやめいただくようにお願いします。拾われたものは、正式に鑑定して隕石と証明されなければ価値がありません。また、直接手を触れずにビニル袋や白紙などで包み取るようにしてください。なお、この項の内容は、SonotaCOネットワークより提供を受けています。ありがとうございました。 (地図はクリックすると拡大表示されます)
NMS会員の皆様には、今回のことについていろいろお考えがあるのではないかと思います。「会員の部屋」⇒「特集ページ」に過去の隕石関係掲載記事を近日中にまとめていきます。ご意見などは、回報に投稿をお願いします。