第3回流星スペクトル研究集会報告 前田 幸治
日時:2021年5月1日(土) 開始12時30分、終了 18時15分 Web会議(Zoom)、最大参加人数:39人(申し込み42人)
NMS会員の参加者(敬称略):岡本 貞夫、関口 孝志、橋本 岳真、戸田 雅之、阿部 新助、梶野 文義、海老塚 昇、山本 真行、嵯峨山 亨、司馬 康生、小林 美樹、川崎 康寛、中根 純夫、田中 正一、藤原 康徳、柳 信一郎、鈴木 悟、前田 幸治
内容:昨年の5月に行われた第2回集会(報告は、天文回報934-28)に続き第3回が今回もZoomで行われました。今回は、日大の阿部新助さんより分光解析ソフトの講習会の話があり、急遽開催を決め、約2週間前のアナウンスとなりました。リアルな会議では、場所の確保等々を考えるととても実施は無理だったのですが、オンラインの長所を活かした機動的な会になりました。また、都合で一部のみ参加の方も複数おられ、連休の忙しい時期には良い点でもありました。
全体のプログラムは以下に示します。アナウンスから短かったこともあり、前半の研究発表は7件で、阿部研究室が中心になりました。学会等で話された内容も多くあり、最新の話題をまとめて聞くことができ効率がよかったです。後半は、スペクトル解析ソフトの実習を行いました。実際のスペクトルを使ってソフト作成者の小川 巧覽さんに丁寧に解説してもらいながら、各自のパソコンで処理を試行しました。それぞれの環境によって、トラブルもありましたが、スペクトルに興味がある方が実際に触って体感することができて、少しは身近になったのではないかと思いました。このソフトは今後、阿部研究室から公開され、バージョンアップも計画されているそうです。
第3回流星スペクトル研究集会プログラム *発表資料は、下のPDFファイルで見られます
開始、挨拶、自己紹介(25分) ★研究発表
小川 巧覽 (日大・阿部研OB)「ふたご座流星群メテオロイドのナトリウム変動量から探る太陽加熱効果の調査」 (30分)
野中 康輝 (日大・阿部研M2)「MUレーダーとTom-e Gozenによる微光ふたご座流星群の同時観測」 (15分)
宇田 天音 (日大・阿部研M1)「室内実験と分光観測を用いた流星体中の有機物と揮発性物質の研究」(15分) 休憩
奥山 純吾 (日大・阿部研M1)「分光観測による月面衝突閃光の温度環境の調査」 (15分)
関口 孝志 (日本流星研究会)「2018年10月から2021年2月のスぺクトル解析結果と考察」(15分)
前田 幸治 (日流研, SonotaCo Net,宮崎大学)「2015年から5年間の4Kビデオによる流星スペクトル観測のまとめ」(30分) 休憩
阿部 新助 (日大理工学部航空宇宙工学科)「メテオロイドから探る太陽系の起源と進化」(30分) 休憩
★分光講習会 (120分)
小川巧覽、阿部新助 「Windows流星分光解析ソフト Hokulele(ホクレレ) の紹介と実践」
記念撮影、閉会挨拶、終了 ------懇親会
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終了後には、オンラインで懇親会をしました。主にNMSのメンバーとなりましたが、研究発表の内容を深く掘り下げた議論や各人の観測や研究の近況報告はもちろん、最近の流星の話題の意見交換や裏話などアルコールも入って、話題は尽きませんでした。 今回は阿部新助さんに、Zoomの場所提供をはじめ半分スタッフのように色々とお世話になりました。また、表には出ていませんが、第2回の時のスタッフの方にも影で支えていただき、ありがとうございました。また、次の機会に皆さん、お会いしましょう。